泊海岸は、青森県では珍しいリアス海岸。
うにが好む起伏に富んだ地形には、山々からミネラル豊富な水が流れ、エサとなる真コンブ、ワカメ、フノリ、ヒジキなど天然の海藻がすくすくと育ち、豊かな磯を作り出します。
これほどまでに多くの種類の海藻が育つ環境は希少で、栄養満点な海藻をたっぷり食べた泊うには、ふくよかで身入りが良いのが特徴です。
食べた海藻や捌き方によって味に違いが出ると言われる「うに」。
泊の質の良い美味しい「海藻」によって、美味しい「うに」が育ちます。
泊うにの約8割が「キタムラサキウニ」、2割が「エゾバフンウニ」。
真コンブをはじめとする質の良い天然の海藻をたくさん食べたキタムラサキウニは、上品な甘みとまろやかさが特徴。エゾバフンウニは、身の色が濃く、濃厚な旨みが味わえます。
殻から取り出した「うに」を低温の食塩水に入れ、ピンセットで余分な部分を丁寧に取り除くことが重要です。手間をかけて捌かれた「うに」は、くせが少なく後味がスッキリで、うにが苦手な方をも“虜”にします。
資源保護のために制限された保護区域で獲れる泊うに。
旬を迎える6~7月にわずか数日だけ設けられる解禁日には、泊漁業協同組合の組合員約750人のうち1世帯につき一人までが漁に出ることを許されます。
地形を知り尽くしたベテラン漁師たちが、ウェットスーツ、シュノーケル、水中眼鏡、足ヒレを身に着けていっせいに潜り、長年の経験と勘によって、岩間などに固まったうにを収穫します。
獲ったその日に殻をむき、取り出した身を塩水に浸したあと、ザルに上げて丸一日かけて余分な水分を抜き、旨みをぎゅっと凝縮させる製法「塩うに」。
ほどよい塩分が旨みを閉じ込め、まろやかで濃厚な味わいに仕上げています。
泊地区では何百年も続く食文化として伝えられており、冷蔵庫が無い時代には、青森ヒバの樽に入れて近隣の産物と物々交換していました。
伝統の製法で作られた“甘塩一夜漬け「泊うに」”は、キタムラサキウニとエゾバフンウニ約5~6個分が詰まった贅沢な一瓶です。
泊地区で漁獲された天然うにを100%使用していることを証明する『産地証明書』が付きます。
例年6月から7月上旬頃まで漁が行われ、「生うに」「塩うに」として出荷されます。
鮮魚と同じように低温で処理することが重要です。